プライド - 55点 ◯

駄作なのに傑作!このニュアンスがわかるすべての方へ

<あらすじ>オペラ歌手への夢を抱く二人の女。上流階級で完全無欠のお嬢様と、場末のアル中ホステスを母に持つ貧乏人。両極端な道を歩んできた二人の人生がひょんなことから交錯し、互いのプライドを賭けた戦いに発展していく。運命に翻弄された二人は激しく傷つけ合うしかなかったが・・・共に歌うその瞬間、奇跡が起こる!

まずはじめに言っておくと、この映画についてイマイチな点を挙げればきりがありません。話の進行が駆け足すぎるわ、ダサい演出が目障りだわ、役者陣の演技力の差が気になるわ、普通に観ればツッコミを入れたくなる個所だらけで、一般的に言えば駄作の部類に入る映画です、でもね・・・ンなこたぁどーでもいいんじゃい!って気分にさせるほど主役二人のキャラクターが魅力的すぎました。あっけらかんとしてるのにどこか圧倒的な存在感を放つステファニー。超感じ悪いくせに天使みたいな表情も見せてくれる満島ひかり。二人が繰り広げる過激で歌劇なバトル。もうね、問答無用で最高なんですよ。

また、クライマックスのSRMライブシーンのツインボーカルの楽曲が神曲すぎです。「Pride ~A Part of Me~ feat.SRM」っていうタイトルの曲なんですが、この曲は本当に神です。特にステファニーパートのサビ。「真実(ホント)のプライドぶつけ合って♪」の部分。喉笛が歪むギリギリのテンション、力強く張りのある声色に歓喜天をブチ抜かれましたよ。感動で胸の中が満たされて、心地良い痺れが体を駆け巡りました。

その他はダメポイントばっかりの映画なのになぜ私はこんなにもこの映画が好きなのか?それは一重に音楽の力であると考えるほかありません。本来私は盛り上げ狙いで音楽をジャーンとかやる映画大嫌いなのですが、この映画の主演二人が奏でる音楽は別格。というかそういう領域を突き抜けて別次元に行っちゃってます。

”駄作なのに傑作”このニュアンスがわかるそこのアナタにこそ、一度ご観賞頂きたい作品です。

「プライド」
公開:2009年1月17日
監督:金子修介
脚本:高橋美幸、伊藤秀裕
出演:ステファニー、満島ひかり、渡辺大、及川光博、ジョン・カビラ、新山千春、高島礼子
上映時間:126分