デュー・デート - 50点 ◯

失笑、冷笑、微笑、爆笑。いろんな“笑い”があるんだね。

<作品紹介>アメリカ大陸横断を余儀なくされた男たちの波瀾万丈な旅を描くロードムービー。監督は「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」のトッド・フィリップス。主演コンビは「アイアンマン」シリーズのロバート・ダウニー・Jr&ザック・ガリフィナーキス。共演にはジェイミー・フォックスなど。

<あらすじ>待望の赤ん坊誕生を5日後に控えるピーター(ロバート・ダウニー・Jr)は、妻の出産に立ち会うためアトランタ空港から自宅のあるロサンゼルス行きの飛行機に乗ろうとしていた。しかし、たまたま出会ったヘンな男、イーサン(ザック・ガリフィナーキス)とのイザコザで飛行機に乗れなくなり、IDカードの入った財布も行方不明になってしまう。このままでは家に帰れないピーターは、イーサンの誘いに乗り彼の車でアメリカ大陸横断をすることにするが、それはハチャメチャな旅の始まりだった!

ということで「デュー・デート~出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断~」を観たわけですが、しかしまぁなんというかこの映画、とても面白かったものの特に何の感慨も抱かないというか、私の中をスゴイ勢いで通り過ぎて行ってしまいました。

今作は観客の腰を落ち着かせない頻繁なモードチェンジが印象的です。前半でさんざん笑わせ、後半はシリアスな展開に突入。テーマをじっくり描き込んだ上で最後は泣き笑いの大団円!!みたいな心地良いコメディ映画の王道フォーマットにはハマっていません。

不謹慎で下品で不倫理なコトのつるべ打ちで失笑・冷笑・爆笑をとった後、なんだか湿っぽい展開に突入し、そろそろ観客の腰が落ち着きはじめたかなぁ、という間合いを見計らってお尻にカンチョーをカマす!(みたいな) そんなフザけた展開が何度もあるため、終盤は「もー!!そういうのイイから!!もうちょっとまともな着地してくんない!!?」みたいな気分になりました。

それに、子供の誕生を控えたロバート・ダウニー・Jrと、お父さんを亡くしたザック・ガリフィナーキスという、それぞれ「生」と「死」に接近中の二人によるゴールデンクロスな状況が特に面白い展開をしないのも残念でした。このゴールデンクロス状況が最後、普遍的なテーマに昇華されてカタルシスに繋がっていく、みたいなことを期待しましたが、そういう展開は全くなく残念でした。

しかし、この作品には私が映画に求める非日常が確実にありました。去年このブログで酷評した世界のナベアツさんが監督した「さらば愛しの大統領」みたいな、TV的な自主規制の枠内でヌルたいお笑い(しかも中の下!)を垂れ流した映画に比べれて100倍面白いのは間違いありません。

不謹慎や下品、不倫理な事象を、映画という表現を理解した上で笑い飛ばせる方には十分楽しめる作品だと思いますので、映画「デュー・デート~出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断~」オススメですよ!

「デュー・デート~出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断~」
公開:2011年1月22日(土)
配給:ワーナー・ブラザーズ
監督:トッド・フィリップス
脚本:アラン・R・コーエン、アラン・フリードランド
出演:ロバート・ダウニー・Jr、ザック・ガリフィアナキス、ミシェル・モナハン、ジェイミー・フォックス、ジュリエット・ルイス、RZA