ジャーヘッド - 62点 ◯

若きマリンコのモヤモヤを描く。一風変わった戦争映画。

<作品紹介>アメリカで絶賛された元海兵隊員の自伝的小説を、「アメリカン・ビューティー」でアカデミー賞を総ナメにしたサム・メンデス監督が映像化。父親と同じ道を進むべく海兵隊に志願したアンソニー・スオフォード(ジェイク・ギレンホール)。マリーンでの地獄の訓練に耐え抜き、一流の狙撃手として成長した彼は、第一次湾岸戦争下のイラクに派遣されることになるが・・・

映画「ジャーヘッド」は、血気盛んな若き海兵隊員が戦場で”モヤモヤ”して帰ってくるという青春不発系のお話です。現代の戦争は白兵戦ではなくハイテク兵器でナシをつける時代。果てしない砂漠の中で繰り返される待機と訓練、マスターベーション、そして仲間とのバカ騒ぎ。身に付けた戦闘スキルを発揮する機会はない。そんな若きマリンコ(海兵隊員)のフラストレーションを軽快なリズムで描いた一品。

今作は戦争映画ですが、序盤の「フルメタルジャケット」の過剰なオマージュ(海兵隊・地獄の訓練シーン)に始まり、便所でのジェイミー・フォックスとの会話、カジンスキー中佐のアジ演説、X'masのバカ騒ぎ、罰当番のウンコ掃除などのコメディ要素がたくさんあり、そこかしこで笑かしてくれます。でも最終的には現代の戦争様式というシリアスなテーマへと着地させる。前半で油断していたぶん、その反作用で心をグッと掴まれました。これは非常に巧妙なやり口です。

音楽もカッコイイし編集も快調。主演のジェイク・ギレンホール、ジェイミー・フォックスの演技も小気味良くてGOODです。一風変わった戦争映画を観たい方は、是非この「ジャーヘッド」をご覧ください。ドンパチ系の戦争映画を期待すると肩透かしを喰らいますのでご注意を。

「ジャーヘッド」
公開:2006年2月11日
配給:ユニバーサル映画
監督:サム・メンデス
脚本:ウィリアム・ブロイルズ・Jr
出演:ジェイク・ギレンホール、ピーター・サースガード、ジェイミー・フォックス、ルーカス・ブラック、クリス・クーパー
上映時間:123分